お葬式の役割として、私個人としてですが、『精神的な意味』というものはとても大きいのではないかと思っています。
哀しみを癒すための儀式として必要なプロセスが、お葬式という一連の流れの中にはあると思うのです。
ご遺族は、お葬式のいくつかの儀式や準備の中で、故人との死に対して何度も向き合う事になります。
この時間はとても哀しい時間ではあると思います。
でも、ただ哀しんだり落ち込んだりしていられないのが、お葬式です。
ある意味それどころではないといった部分もあるかもしれません。
そんな忙しい時間がとても重要なのではないかと思うのです。
そして、その時間は哀しみを癒す時間ともなってくれると思います。
歴史のあるお葬式という儀式には、きっとそんな意味もあるのではないでしょうか。
お葬式のいくつかの流れの中で、ご遺族は故人の死というものを少しずつ受け入れていけるのではないかと思います。
さらに、その後の生活の準備を少しずつ進めているのだと思います。
葬儀をやることでひとつの踏ん切りをつけられる人もいるでしょう。
故人とのつながりのある人たちのことを知り、そして、温かい言葉をかけてもらい力にする人もいる事と思います。
突然大切な人を亡くされ、何も手の付かないまま哀しんでいるよりは、
お葬式という儀式を通して、故人の死を受け入れ、
悔いのないお見送りをする事によって、前進していけるのだと思います。
『精神的な意味』としてのお葬式は、とても大きく重要な事だと思います。
最近は、葬儀を簡略化したり『火葬』だけで済ませる人もいるようですが、
そんな人の中には、後になってなかなか哀しみから抜け出せずに、精神的に不安定になる人がいるという話も聞きます。
お葬式といういろいろなプロセスでのわずらわしい事など、体力的、精神的に負担になる事も多いでしょう。
それを回避する事は、そのときの負担としては軽減されるかもしれませんが、
その後の精神的なことまでは約束されたものではないと思います。
後になって悔いが残っては、なかなかその穴を埋める事は難しいと思います。









